053-425-0021 電話する

水と災害を科学する大学産業

水質研究所における調査・分析、水処理装置・排水処理装置の導入、災害対策/防災用品の販売

053-425-0021 【受付時間】 8:30~17:30 (土日・祝日を除く)

news

水の記事一覧

2013.01.29
大学産業ラボ

滅菌消毒装置と薬品と維持管理の役割 vol.2

今回は、「殺菌消毒の役割とは」と題して、記事を掲載していきます。

 殺菌消毒の役割とは「細菌学的に100%安全な水」を「間断なく供給することにあります」。またその上で「おいしい水の供給には、均一で確実な殺菌ができる最小の残留塩素濃度プラス0.1mg/Lの維持」が大事なことです。
 昨今のように、電磁ポンプ式滅菌消毒装置の使用や、貯水槽なしの給水方法では、水質の途中の汚染、残留塩素の均一化、接触時間、更に緊急断水時の水源としての機能から考えると若干心配な面もあります。送水量に比例して薬液は減って行っても、完全に消毒されていない部分が出てくることがあったり、接触時間不足で一般細菌が若干検出されたりすることがあります。これらのことを理解するために、消毒装置・消毒薬品の選び方によって維持管理の方法が大きく変わってくるので、次のことを良く理解しておく事が大事です。
 「消毒装置・薬品・維持管理は三位一体の関係」にあり、三者の関係は、①「安い消毒装置」を選んだ場合は「良質(高価)な薬品の使用」又は「人間による常時監視の維持管理」を必要とし、②「しっかり計算された消毒装置」を選んだ場合は「安い薬品の使用」もでき、オプションで各種センサーを付加することにより「無人管理」の維持管理も出来るようになります。
 要するに、この三者のバランスを一日の給水量、設備費、維持費、安全性の要求の確率を加味して決めることが大事になります。更に原水水質の変動がそれらにかかわって来る大きなファクターになります。まずは個々の特徴・欠点を知ることが大事です。
今後の掲載予定内容
 ・滅菌消毒装置を理解する
 ・次亜塩素酸ナトリウムを理解する
 ・次亜塩素酸ナトリウムの品質と特性を知る
 ・残留塩素濃度を均一にすること
 ・薬品の特性と装置
 ・安い薬品を使いこなすコツ
 ・維持管理の仕事を理解する
筆者:大学産業株式会社 前会長 曽布川 尚民
2013.01.18
大学産業ラボ

滅菌消毒装置と薬品と維持管理の役割 vol.1

今回からは、「滅菌消毒装置と薬品と維持管理の役割」と題して、記事を掲載していきます。

[はじめに]

 水道水の水質管理の基準は、分析技術の進歩、科学技術の進歩、環境の変化、国際化基準との同調等で、表現変更、項目追加、単位変更、などで大きく変化して来ています。安全という面では、律儀な日本人の世界に誇れる長寿命にも繋がり誠に結構な事ではありますが、それを実行する水道事業者側にとっては、自然環境の変化や、未知であった化学物質の出現、原水水質の悪化、供給に足りる良質な水源の減少、施設の広域化に伴う先行投資、景気の悪化に伴う想定水量の減少による収入の減少等で日夜大変ご苦労をされていると思います。
 殺菌消毒の分野では、昭和20年(1945年)の戦後に始まった、GHQの監視下で行われた「消毒思想」は、昭和32年6月の水道法に、そして昭和32年12月の水道法施行規則に引き継がれ今日に至っています。昔の様に自家井戸の場合は自己責任で済んだものが、インフラの整備が進んで公共の施設となって広域化している現在、些細なうっかりや、故障の場合でも、何百人,何千人の、人の命を握っているという責任を持たされています。
今後の掲載予定内容
 1.殺菌消毒の役割とは
 2.滅菌消毒装置を理解する
 3.次亜塩素酸ナトリウムを理解する
 4.次亜塩素酸ナトリウムの品質と特性を知る
 5.残留塩素濃度を均一にすること
 6.薬品の特性と装置
 7.安い薬品を使いこなすコツ
 8.維持管理の仕事を理解する
筆者:大学産業株式会社 前会長 曽布川 尚民

2012.09.06
大学産業ラボ

生水飲んで長生きしよう vol.5

最終回は、「冷水禁忌の虚症の人はまず体質改善から」として、記事を掲載します。

 腎臓の病気や前立腺炎等で排尿障害のある人には冷たい生水の飲み過ぎはお勧めできない。また東洋医学では、人間の症(体質)を実症(陽性体質)と虚症(陰性体質)にわけ、虚症(陰性体質)の人にも冷たいミネラル分の少ない水の飲み過ぎはお勧めできないと言っている。虚症(陰性体質)の人の症状は、1.寝汗が出る人 2.下半身冷え性の人 3.下半身デブの人 4.色白ポッチャリタイプの人 5.胃下垂で食の細い人 6.胃の表面が冷たい人 7.体温が低い人(体温が1度低下すると代謝が12%落ちる) 8.お腹を叩くとピチャピチャと水鳴音がする人 9.様々な検診結果の数字が悪い人 10.頻尿の人 11.その他 長身、色白、声が小さい、血圧低め、等が該当するという。これらの人々には温かい水に、塩類濃度の若干高いものを加え、更に香りの強い韮、にんにく、唐辛子、しょうが、等の体を温め体内での燃焼を高めるものを加えて、体から不要な成分を尿と汗と共に早く体外に排出できるような身体をつくることから始める必要がある。沸かさない温めの生水を飲むことから始められたい。
  注)ここでいう、生水とは「一般細菌・大腸菌を検出せず、有害物質等を含んでいない水」です。
筆者:大学産業株式会社 前会長 曽布川 尚民
次回からは”巨大地震は近い!?”「-地震は止められない- その時、生き残るための準備と知恵」として記事を掲載します。
2012.08.30
大学産業ラボ

生水飲んで長生きしよう vol.4

今回は、「1日2Lの生水をお飲みください」として、記事を掲載します。

 いくら総硬度量(ミネラル量)が適当であっても、コップ1杯の水では効果は期待できない。効果を出すためには1日2Lの生水を飲んでください。場合によっては水道水でも良い。しかし不味い水では続かないので、カルキ(残留塩素)だけは除いた方が良い。浄水器をお使いの方ならその水で良い。”ありがとう!長生きさせていただきます と言う感謝の気持ちを持って飲むことです”。まず朝食前に冷たい水をコップ1杯飲む、それで胃腸が目を覚ます。そして日中意識して水を飲むか、ボトルに入れて少しづづ飲めば1日2Lは楽に飲めるようになる。それが難しい場合は1日1Lからでも良い。PPK(ピンピンコロリ)のその日まで健康であるために、まず挑戦を始めることです。健康で長生きするためには、「ある程度硬度の高い水」を「沸かさず」に「1日2L」を飲み続けることがキーワードです。
 注)ここでいう、生水とは「一般細菌・大腸菌を検出せず、有害物質等を含んでいない水」です。
筆者:大学産業株式会社 前会長 曽布川 尚民
2012.08.24
大学産業ラボ

生水飲んで長生きしよう vol.3

今回は、「気体を含んだ生水であること」と題して、記事を掲載します。

 沸かしていない生水は空気を溶かし込んでいて、口に爽やかさを与え、胃壁を刺激し、食欲を促し、細胞の働きを活発化させ、心身を爽快にする。又、腸への刺激は蠕動を促し、マグネシウムの水分を集める作用と相乗して快便につながる。快便は身体内の不要老廃物を早く排泄し、細胞に生気を与える。それが、快眠につながり、快眠は快食につながり、快食+生水が快便につながる。しかし水に含まれる気体は水を沸かすと水中に溶けていられなくなり空中に逃げてしまいその効果を失う。更に、水に含まれる硬度成分のうち一時硬度成分(重炭酸カルシウム、重炭酸マグネシウム)が不溶性の炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムに変わり、人体に有用なミネラルとしての効用を失う。長生きに必要なのは生水である。生水の中でも雨水に近い河川を水源とする水道水より、井戸を水源とする水道水の方がミネラル成分がより多い傾向にある。美味しく感じる水と健康に良い水は違うのである。
 しかし、反面煮沸した方が良い場合もある。原虫・細菌・ウィルスの滅菌であり、一時硬度成分が減ることによって、お茶・紅茶・コーヒー等の有効成分の抽出を妨害する成分が減ることで、嗜好飲料をより美味しく、色よく、香り高くなる。また鍋物・煮物料理などでも一時硬度成分の影響を減らすことができるので、ふっくら・柔らかくすることができ、煮物料理を美味しくすることができる。IC製造、染色、洗濯、洗髪等効用も大きい。
筆者:大学産業株式会社 前会長 曽布川 尚民
2012.08.10
大学産業ラボ

生水飲んで長生きしよう vol.2

今回は、「適量の硬度成分を含んだ水であること」と題して、記事を掲載します。

 日本人の健康に良い水として岡山大学名誉教授であった小林純氏は総硬度量120~150mg/Lの水の常用が良いと言っている。硬度とは水中のカルシウム,マグネシウムの総量を炭酸塩のmg/Lに換算して表したものであり、総硬度=カルシウム硬度+マグネシウム硬度=永久硬度+一時硬度(沸かすと効用が無くなる形の化合物)の関係にある。また、人の健康に役立つミネラル成分とは、カルシウム,マグネシウム,ナトリウム,カリウム,鉄,亜鉛,リン等、人体に必要な微量鉱物質の事をさすが、長生き用として大事なのは、水の中のミネラル成分として圧倒的に多い量で含まれるカルシウム,マグネシウムの量である。
 カルシウムは骨や歯を構成するのに欠かせないものであり、血液中に不足すると”怒りっぽい”人間になるとも言われている大事な成分である。ただカルシウムだけを摂る目的なら牛乳の方が余程良いものであるが、飲料水で大事なことはマグネシウムの存在である。昨今「ニガリ健康法」が盛んになってきたが、ニガリの主成分はマグネシウムである。このマグネシウムは「下剤」なのである。マグネシウムは水を集める性質(潮解性)をもち、これが健康サイクルの「快便」につながるのである。人間の体は”生まれ育った地の水質”によって変わる食事の内容と同様に”その地の水質に合う”ようになっているのが自然である。そこに硬度成分が多ければ多いほど良いのでなく、その民族によって「適量の程度」という量があるのである。軟水の国に生まれ育った日本人が大陸に旅行したとき、硬水に慣れていないと便通が良くなり過ぎ下痢と間違えることが良く知られているが、これも軟水の国で育った事によるものである。日本は軟水の国で、水道水の硬度量は30~80mg/L程度であり、ヨーロッパ、アメリカ、中国等の大陸は200~300~多い所では900mg/Lもある。
筆者:大学産業株式会社 前会長 曽布川 尚民
2012.08.02
大学産業ラボ

生水飲んで長生きしよう vol.1

今回は、「生水飲んで長生きしよう」と題して、今後4回にわたり記事を掲載していきます。

まえがき
 長生きは、人類究極の願望として追い求め続けられているものである。長生きする条件とは、遺伝や生まれつきによる先天的な条件と、運命?と、食べ物、飲み水、運動、自己管理、楽観主義、身を置く環境、等、自らコントロールできる後天的なものが複雑に絡み合ってもたらされる結果であると言われている。自らの努力で延ばせる寿命があるならば努力したいものである。前二者はいかんともしがたいものと思われている様であるが、これらも自己努力で変えられるものであると達人は言っている。
 世界の中には「長寿村」と言われる処がたくさんある。粗食である、塩分が少ない、空気が良い、ゆったりとした環境、とか幾つかのファクターがあるが、その中で共通するのが「硬度がある程度高い良水」の存在である。大人の体の60%は水で構成されている。そして人類発生以来連綿として人を生かしてきたのは、特殊な水でなくただの水なのである。その基本を忘れてはいけない。長生きは健康を願う日々の積み重ねによってもたらされるものである。健康であることの一つの条件は「快便」「快眠」「快食」のサイクルにある。ここに毎日飲む「水の質と量」が関与してくる。末端細胞への栄養物の補給、不要物の系外への排出は全て水にあることを理解して、長生きに挑戦してみませんか!
掲載予定の内容
 1.適量の硬度成分を含んだ水であること
 2.気体を含んだ生水であること
 3.1日2Lの生水をお飲み下さい
 4.冷水禁忌の虚症の人はまず体質改善から 
筆者:大学産業株式会社 前会長 曽布川 尚民
2012.07.17
大学産業ラボ

水道水をおいしく飲む方法 vol.3

7.お茶の葉を加える方法(生水で飲むために)
条件  浜松市常光水系の水道水250mLに針状の茶葉で4~5本を粉にして入れて試験した結果。
       残留塩素0.4mg/Lの水250mLが、数分でほぼ0mg/Lになった
結論  ビタミンCとカテキンの還元力であり、酸化・還元の化学反応である。


8.茶葉で消えるならと、茶汁でやってみた
条件  茶葉5gに70℃のお湯300mLを入れ1分間蒸らした茶汁を使って試験した結果。
       残留塩素0.4mg/Lの水200mLに、茶汁0.1mLを入れたら数分でほぼ0mg/Lになった
結論  ビタミンCとカテキンの還元力であり、酸化・還元の化学反応である。

9.ビタミンCでもやってみた
条件  浜松市常光水系の水道水にビタミンCを入れて試験した結果。
       ビタミンC1gで、残留塩素0.4mg/Lの水1050mLを0mg/Lした
結論  ビタミンCの還元剤の働きであり、当然の結果である。
 
*注意:記事の内容は、弊社水質研究所内で実施した試験データを記載しており、全国の水道水に対しての共通
  見解ではありません。
2012.07.11
大学産業ラボ

水道水をおいしく飲む方法 vol.2

4.直射日光にさらす試験
条件  晴天日に、共栓三角フラスコに入れた浜松市常光水系の水道水を窓際に置き、ふた有り・無しの条件で
     直射光にさらした結果。(残留塩素の変化)
       ふた有り  0.57mg/Lが9時間放置後→0.1mg/L
       ふた無し  0.57mg/Lが9時間放置後→0.1mg/L
結論  ふたの有る・無しではなく、紫外線による分解と思われる。
5.お茶、紅茶、コーヒー等の嗜好飲料を淹れるための原水沸騰試験
条件  静岡市、東京金町水系水道水を残留塩素0.6mg/Lに調整した水を使って、沸かす容器を変え、同一
           条件で煮沸時間による残留塩素の減少量を測定した結果。
                           静岡市の水           東京の水
       南部鉄瓶        約5分で0mg/L             5分弱で0mg/L     鉄分が微量溶出のため?
       アルマイトやかん      30分で0mg/L              5分で0mg/L      使い古しの内部触媒か?
       ステンレスやかん    30分で0.2mg/L残る   15分で0mg/L     ホーロー・ガラスやかんも同様
結論  残留塩素は熱で分解するものではなく、水質と容器に成分溶出等によって減る。

6.レモン汁を加える方法(生水で飲むために)
条件  浜松市常光水系の水道水250mLに生レモンの搾り汁を入れて試験した結果。
       残留塩素0.4mg/Lの水250mLに生レモンの搾り汁1滴で瞬時に0mg/Lになった
結論  ビタミンCの還元力であり、酸化・還元反応で化学の当然の反応である。
 
*注意:記事の内容は、弊社水質研究所内で実施した試験データを記載しており、全国の水道水に対しての共通
  見解ではありません。
2012.06.29
大学産業ラボ

水道水をおいしく飲む方法 vol.1 

「水道水をおいしく飲む方法」について3回にわけて記事を掲載していきますのでよろしくお願いします。

 

水道水をおいしく飲む方法 vol.1

水道水には消毒目的で次亜塩素酸ナトリウム(俗称:カルキ)が添加されています。衛生上の観点から言えば
不可欠ですが、臭気味の観点からは、決して良いとは言えません。そこで、簡単に残留塩素を除去する方法を
お教えいたします。
1.市販の浄水器を使う
結論  市販の浄水器は瞬時に残留塩素を取ることを第一の目的で作られているので、残留塩素は取れて
           当たり前であるが、一定間使うと取れなくなってくるので、一定の期間が過ぎたら交換しなければな
           らない。蛇口の先につける小型のタイプの中には脱塩素後に発生する細菌を防ぐために、臭気を感じ
     ない0.05mg/L位の微量を残しているのもある。

 
2.備長炭、竹炭による吸着除去
条件  浜松市常光水系の水道水1Lに、見かけ表面積73cm2の竹炭~75cm2の備長炭を使い、ブランクと
     共に常温暗所に浸漬・放置した結果(残留塩素の変化)
       ブランク   0.61mg/Lが32時間放置後→0.3mg/L
       竹炭     0.61mg/Lが32時間放置後→0.02mg/L
       備長炭    0.61mg/Lが32時間放置後→0.03mg/L
結論  竹炭、備長炭共に多少の効果はあるが、すぐに使いたい時には役に立たない。
3.汲み置き試験
条件  浜松市常光水系の水道水200mLを300mLの共栓三角フラスコに入れ、冷蔵庫内(3.5~4.5度)に9時間
     放置した結果
       室内(暗所)      0.61mg/Lが9時間放置後→0.45mg/L
       冷蔵庫(フタ有り)   0.61mg/Lが9時間放置後→0.48mg/L
       冷蔵庫(フタ無し)   0.61mg/Lが9時間放置後→0.33mg/L
結論  良い原水の水道水は一晩放置しても、残留塩素は殆ど無くならない。
 
*注意:記事の内容は、弊社水質研究所内で実施した試験データを記載しており、全国の水道水に対しての共通
  見解ではありません。